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日本でも、若者の犯罪や凶悪事件が増えています。しかも過ちから学びを得、更生するのが理想ですが、残念ながら再犯率は高いのが現状です。また、犯罪を繰り返してしまう若者は、心の問題を抱えていることも。こうした現状を改善するためには、他人の感情を理解できるようになる訓練「表情効果トレーニング」が効果的だという研究結果が発表されました。今回は『Daily Mail Online』を参考に、若者の再犯率と、それを改善する方法についてまとめました。■凶悪犯罪を44%も低下させる驚きの講座イギリスのウェールズにあるカーディフ大学の心理学者によって、50人の若い犯罪者を対象とした感情認識能力と犯罪行為の関係が調査されました。その結果、他の人の感情を認識できるようにする講座をたった2時間受講させるだけで、再犯率を大きく下げるきっかけがつくれるという、驚くべき事実が明らかになったのです。政府統計によれば、若い犯罪者の3分の1以上が再犯に走るそう。しかしこの実験の後には、凶悪犯罪の割合を44%も下げることができたのだそうです。■様々な表情をトレースするトレーニング!高い効果が得られたこのトレーニングは、とてもシンプルな内容です。まず、被験者である犯罪者たちに、満足、悲しみ、怒り、恐怖など、さまざまな表情の画像を見せます。そしてその後、どのような行動によってそうした表情になったのかを説明させます。続いて、その表情を鏡の前で真似させるのです。こうすることで、他人の感情を認知レベルで理解できるようにしていくわけです。■心を理解できないティーンエイジャーの闇なぜこうしたトレーニングで、高い効果が得られたのでしょう?実は反社会的行動を示すティーンエイジャーの犯罪者たちには、感情、特に他人の恐れと悲しみを理解できないという特徴があるのです。このことについて研究しているヴァン・グーゼン教授によると、こうした認知行動療法によるアプローチは費用対効果がよいだけではなく、比較的早い改善が見込めるそうです。「子どもたちと若者の劣った感情認知能力は、反社会的行動を引き起こすことがあり得ます。感情を持たせ、悲しみや恐れなどの負の感情も認知させるだけで、犯罪の凶悪率は改善されるのです」若者の再犯が増加すればするほど、社会はどんどん不安定になっていきます。厳罰化するのではなく更生プログラムを充実させることの重要性は、これからますます高まっていきそうです。(文/和州太郎)【参考】※Teaching young criminals to recognise other people’s emotions can cut serious crime, study claims-Daily Mail Online
2015年07月21日カスペルスキーが調査したサイバー犯罪集団「Carbanak(カーバナック)」は、10億ドル(約1200億円)を銀行から盗みとったと推測されている。その手口は、システム管理者のデスクトップをビデオで記録・監視することだった。調査にあたったカスペルスキーのセキュリティリサーチャー、セルゲイ・ゴロバーノフ氏に話を聞いた。○100以上の金融機関から10億ドル窃取「Carbanak(カーバナック)」の謎2013年から2年に渡り、サイバー犯罪集団「カーバナック(Carbanak)」は、世界100以上の銀行・電子決済システムなどの金融機関を攻撃した。被害額はなんと10億ドル(約1200億円)にも及ぶ。日本では被害がなかったために話題にならなかったが、銀行へのサイバー攻撃では史上最高だと見られている。一連の攻撃グループをカスペルスキーでは「カーバナック(Carbanak)」と呼んでいる。カーバナックの調査を行ったカスペルスキーのセキュリティリサーチャーセルゲイ・ゴロバーノフ氏に話を聞いた。――10億ドルというのは想像がつかない被害額ですねゴロバーノフ氏「カーバナックの一連の攻撃は、APT攻撃(標的型攻撃)として高度で強力なものだ。彼らの目的は情報収集やソースコードの窃取などではなく、金銭そのもの。私が知るかぎりで、10億ドルの被害は史上最大の『サイバー銀行強盗』だと言える。1つの銀行で、1000万ドル(12億円)もの被害が出た例もあった」――どうやってそんな高額な現金を引き出せたのですか?ゴロバーノフ氏「私は世界各国の15~20の金融機関でカーバナックの調査を行ったが、恐るべきことにあらゆるシステムが被害にあっていた。銀行のトランザクションに使われているオラクルデータベースの制御が乗っ取られた例や、国際送金で使われるSWIFT(スウィフト:国際銀行間通信協会)のトランザクション、顧客のオンラインバンキングやATMにまで犯人がアクセスできた例もあった」――そこまで多種多彩な銀行内のシステムを乗っ取れるものですか?ゴロバーノフ氏「私も不思議に思った。色々なシステム、異なる言語のシステムが乗っ取られている。こんな多くのシステムと言語をあやつるのは、どんな天才なのか? と。しかし実際は単純だった。彼らは『ビデオ撮影』をしていたのだ」○デスクトップを1秒ごとにキャプチャ――ビデオ撮影? カメラをつけていたということですか?ゴロバーノフ氏「そうではない。捜査によってC&Cサーバー(指令サーバー)を押収できたが、ここに銀行内のシステム管理者のデスクトップを記録したビデオを発見した。犯人グループは、システム管理者のPCデスクトップ画面を、キャプチャ(スクリーンカム)してビデオにしていたのだ」――ビデオということはファイルが大きくなって露見しそうですがゴロバーノフ氏「カーバナックが使っていたスクリーンカムはとても巧妙なものだ。システム管理者の端末に侵入し、デスクトップキャプチャを行う。0.5秒ごとにデスクトップのキャプチャ画像を取り込み、解像度を落とし、グレースケール化して1秒ごとにC&Cサーバーに送っていた。ファイルが小さくなるため、システム管理者が気づきにくい」――具体的にはどのように動作するのですか?ゴロバーノフ氏「たとえばシステム管理者が朝出勤して、システムにログインする。その画面の様子は、犯人がリアルタイムで監視している。ログインパスワードはなにか、ATMをどうやって制御するか、オンラインバンキングの決済システムをどう操作するかまで、すべてが筒抜けだ。デスクトップキャプチャと同時に、キーボードロギング(キーボード入力監視ソフト)も行うので、入力データ・操作コマンド・パスワードがわかる。多種多彩なシステム・言語が被害にあった理由がこれでわかった。デスクトップキャプチャによって、銀行のシステムの動かし方をガイドする『チュートリアルビデオ』のようなものが完成する。これなら、どんなシステム・言語でも外から操ることができるというわけだ」――かなり高度なマルウェアですねゴロバーノフ氏「カーバナックが独自に開発したビデオプレーヤーがあるようだ。選択したアプリケーションを画面キャプチャし左側に表示。右側に盗みとったキー入力が表示される。RDP(リモートデスクトップ)の高度なバージョンと考えていい。このようなデスクトップキャプチャによる犯罪は、今まであまり聞いたことがない」○気付かれないようにシステム管理者を監視――システム管理者のパソコンがやられているのですが、なぜ気づかなかったのでしょうか?「監視しているシステム管理者を、カーバナックがさらに監視しているからだ。デスクトップキャプチャによって、カーバナックはリアルタイムにシステム管理者を見ている。たとえばシステム管理者が『なんか変だ。ログを見よう』と行動したとする。それすらもカーバナックには見えているので、作業をやめるか逃げる」――禁止されているはずのマルウェアを実行できてしまうのはなぜですか?ゴロバーノフ氏「銀行内では承認されていないアプリケーションは実行できないようになっているが、それもシステム管理者に見えないように操作し、マルウェアの実行を有効にしてしまう。また本人確認用のUSBメモリーが刺さっている場合のみシステムを動かせる制限があるなら、それを検知した時のみ攻撃する。システム管理者の操作がすべて筒抜けになっているので、USBメモリーが刺された時のみ攻撃するといったことが可能だ」――決済のシステムを乗っ取って、現金はどうやって送金していたのでしょうか?ゴロバーノフ氏「マネーミュール、つまり不正送金の中継を行う運び屋を使っていた。スパムメールなどで募集した第三者のマネーミュールの口座に送金し、そこから別の口座へ送金。最後は出し子が現金を引き出すパターンだ」――一連のマルウェアの入口となった感染源は?ゴロバーノフ氏「大きく分けて3つある。1つは標的型メールで、顧客から従業員のメール、企業向けセミナーの案内などを装って、添付ファイルを実行させるものだ。2つ目はWebサイトの改ざんによるドライブ・バイ・ダウンロード(表示するだけでマルウェアに感染させる手口)だ。ある大学のサイトで、株価分析の数式を公開していたページが改ざんされていた。金融機関のアナリストがよく見るサイトを狙っていた(いわゆる「水飲み場攻撃」)。複数のエクスプロイトキットが、脆弱性を攻撃して閲覧者にマルウェアを感染させる。ゼロデイではなかったが、最新の脆弱性を突くものだった。3つ目は既存のボットネット感染者をたどって、金融機関の関係者を探す方法だ。ランダムに感染させたマルウェアのボットネットをたどり、金融機関につながる関係者のボットをカーバナックが買い取る形だったようだ」○日本での被害はないが、同様の攻撃はありうるかもしれない――日本の金融機関は被害にあっていませんか?ゴロバーノフ氏「押収したC&Cサーバーを見た限りでは、日本のものはなかった。日本の金融機関への攻撃を試みた形跡はあったが、被害は確認できていない」――今後、日本の金融機関が攻撃される可能性はあるでしょうか?ゴロバーノフ氏「世界中の金融機関で、どんなシステムであっても、APTで攻撃によって侵入される可能性がある。極端な例では、ペネトレーションテスト(侵入試験)の担当者をカーバナックが雇い、侵入の手引をしたという事例もあった。日本が標的になりにくいとしたら言語だけの問題だろう。デスクトップキャプチャができてしまうので、日本語さえわかれば決済システムが乗っ取られる可能性がある」このようにカーバナックは、「デスクトップキャプチャ」という単純な手口を使いながらも、システム管理者をリアルタイムで監視することで、数ヶ月にわたって侵入を続けていた。カスペルスキーでは、カーバナック感染の例として、感染ファイルの例を上げている。金融機関のシステム管理者は、このファイルがPCに存在していないかチェックする必要がある。
2015年07月02日カスペルスキーは4月24日、警察の犯罪捜査にビッグデータが活用された事例を同社のブログ「Kaspersky Daily」で解説している。代表的な活用例として、都市の中で最も危険なエリアがわかるようになった。下の地図では、ロンドンの「犯罪多発地域」が赤色で示されている。シアトルやニューヨーク、ロサンゼルスの警察でも同様の治安対策がすでに実施されている。特にロサンゼルスではめざましい改善効果が得られ、強盗が33%、暴力犯罪が21%、窃盗が12%減少した。捜査を進める上でもビッグ―データが活用されている。具体的には、写真、FacebookなどのSNSの更新やチェックインの状況、不登校の状況、医学的所見、購買データ、街頭の防犯カメラの記録など、どんな小さなデータにも価値があるという。データ分析がさまざまな傾向の解明にも役立っている。例えば、銃や弾丸が犯罪者の通貨代わりに使用されることが明らかになっているほか、SNS(特にFacebookとInstagram)には犯罪者自身の重要なデータがアップロードされており、貴重な情報源となっている。○分析システムで犯罪を予測路上犯罪は分析システムで予測可能で、街頭での暴動やテロ行為の予測にも分析システムが能力を発揮するという。Forensic Logicは、逃亡中の犯罪者を分析システムを活用して発見した。分析は、ロサンゼルス郡にある約80の都市のデータベースからデータを集め、ある警察管区から次の管区へと犯罪者が潜行していることを突き止めたという。ペンシルベニア大学犯罪学部の専門家チームは、地元の警察管区の報告など、さまざまなデータを基に犯罪を予測するアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムは、殺人事件の被害者となる可能性のある人が洗い出され、警察がそのデータに基づいて、危険にさらされている人物に注意を呼びかけいる。犯罪予測ソリューションを開発した企業で最も有名なのは、Palantirだという。Palantirは先ごろ、行政サービスから民間市場へ参入した。Palantirの製品は、整理されていない大量の情報を処理するもので、DNAデータ、さまざまな情報源(街頭の防犯カメラの録画など)から記録した音声や動画、車の横転を監視するためのナンバープレートなど、世界各地のニーズに合ったオプションを多数展開している。この製品はすでに数カ国でテロ防止に使用された実績を持ち、アフガニスタンで反政府組織による攻撃の予測にも使われた。また、米国の税関職員を殺害したメキシコ人の麻薬カルテルメンバーの所在も見事突き止めたほか、ダライ・ラマのPCにスパイウェアをインストールしたハッカーの追跡に成功した。さらに、児童性的虐待者の逮捕に一役買ったという重要な事例もある。ニューヨーク市で起きたケースでは、街頭防犯カメラの動画に犯人が映っており、虐待から1時間と経たないうちに犯人が見つかったという。
2015年04月27日サイバー犯罪者は次に何を狙っているのか? 「ギャング達はこれまで以上にターゲットを広げて攻撃する方法を編み出している」とSophosのセキュリティリサーチ担当グローバルトップのJames Lyneは警告する。古い手法を改善することでさらなる収益をあげることを狙っているという。Wall Street Journalの動画に登場したLyneは、サイバー犯罪分野でこのところ見られる新しいトレンドを強調した。また、モノのインターネット(IoT)分野でのセキュリティが今後重要になるとも語った。動画でLyneが話したポイントは次の通りだ。ランサムウェアを利用するギャングは、ファイル暗号化マルウェアでファイルとネットワークを人質にすることでBitcoinで大きな収益を上げている。一般ユーザー、企業、政府や公共機関が罠にかけられている。・攻撃集団Lizard Squadは、ユーザーのホームルーターから武器を作るという新しい手法でMicrosoftやソニーなど大企業に対する攻撃を行った。これがネットワーク障害を引き起こし、多数のユーザーが影響を受けた。・モノのインターネット(IoT)分野が急速に進展している。IoTでは防犯カメラ、産業システム、スマートホーム、コネクテッドカー、それに「Apple Watch」のような新しい/既存のウェアラブル製品・・・と、数百万台もの端末がインターネットに接続されることになる。サイバー犯罪者たちはIoTデバイスをどのように悪用するのかを考える必要がある、とLyneは警笛を鳴らした。
2015年04月17日Kasperskyは4月15日、サイバー犯罪者同士が対立し、互いの組織を攻撃し合うケースを確認したと発表した。対立しているのは「Hellsing」と「Naikon」という二つのサイバー犯罪グループ。Hellesingは主にアジアの政府組織や外交機関を攻撃対象とし、一方のNaikonは主にアジア太平洋地域の組織のスパイ活動を行っている。サイバー犯罪者が標的とするのは通常、大企業や金融機関、政府などの巨大な組織。サイバー犯罪者同士が憎み合い、互いに攻撃を繰り返すケースは例がないという。前代未聞のこの珍事、Kasperskyのセキュリティ研究を進める「Kaspersky Lab」がNaikonを調査する上で偶然見つけた。Hellsingが2014年に、とあるサイバー犯罪グループからサイバー攻撃を受けたことがすべての始まりだった。突然の攻撃に対しHellsingは応戦の構え。とはいえ、自分たちを攻撃した相手を正確に掴めなかったため、スピア型フィッシングメールで20の組織に攻撃した。具体的な攻撃は、マルウェアを添付したメールを各組織に送り、組織がそのメールを開封するとマルウェアがPCに侵入し、バックドアに感染させるというもの。感染したPCの制御権を奪い、外部からのリモート操作でファイルのダウンロード/アップロード、マルウェアの更新などを行ったという。Hellsingから不審なメールが届いたと判断したNaikonは、メールの意図を確認する返信を行ったが、納得のいく回答が得られなかっため、添付ファイルを開くことはなかった。その後、Naikonは独自のマルウェアをメールに添付しHellsingに送信した。Kaspersky Labのディレクターであるコスティン・ライウ氏は、HellsingによるNaikonへの攻撃に対して「ある意味で復讐心を持った『帝国の逆襲』スタイル」だとコメントし興味を示した。続けて「これまでもAPT(標的型攻撃)グループ同士が誤って互いを攻撃したことはあった。今回は攻撃対象の選択や発生源を考えると、故意の攻撃であるという可能性が高い」と述べた。Kaspersky Labでは、これがサイバー犯罪活動における新たなトレンド「標的型攻撃戦争」の兆しだとも分析している。
2015年04月16日カスペルスキーは2月18日、サイバー犯罪集団の「Carbanak(カーバナック)」が世界各地の金融機関から合計10億ドルを盗み出したと発表した。被害額は、カスペルスキーと国際刑事警察機構(インターポール)や欧州刑事警察機構(ユーロポール)などが協力し、Carbanakへの捜査を実施してわかったもの。Carbanakは、多国籍サイバー犯罪者集団によるものとされているが、その実態は明らかになっていない。組織のメンバーはロシアやウクライナほか、欧州諸国や中国にもいるものと見られている。攻撃は2013年から確認されており、ロシア、米国、ドイツ、中国などの30カ国100の銀行、電子決済システム、金融機関が被害を受けている。被害総額は、金融機関へのハッキング史上最大で、1度の攻撃で最大1000万ドルが盗み出したこともある。Carbanakが関わる事件の特徴は、標的型攻撃によって銀行から直接金銭を盗み出すことだ。これまで、金融機関を狙った攻撃は、金銭を預ける利用者の口座を狙ったものが主流であったため、比較的被害が小規模なものが多かった。攻撃手法はある程度パターン化されており、まず、スピア型フィッシングメールによって銀行のコンピューターにCarbanakマルウェアを感染させる。次に、行内ネットワークに侵入し、管理者のコンピューターを探し出してビデオで監視し、送金システム担当者の画面で行われているすべてを目視、記録する。その操作を模倣して、送金や引き出しを行っている。銀行内のコンピューターを感染させてから、現金を盗み取るまでの期間は平均2~4カ月であった。カスペルスキーは金融機関に対し、行内ネットワークをスキャンしてCarbanakが存在しないことを確認するとともに、万が一検知した場合は捜査当局への報告を呼びかけている。
2015年02月19日サイバー犯罪者はどのような手口で口座情報やクレジットカード情報を狙っていて、私たちは何に気をつけなければならないのだろうか。本稿では、シマンテックのノートンビジネスユニット プリンシパルプロダクトマネージャーであるJordan Blake氏が、個人を標的としたサイバー攻撃の動向とその対策について、シドニーでのメディアツアーで語った内容についてご紹介する。○日本は世界2位のトロイの木馬感染国、年末はランサムウェアに注意Blake氏が近年の動向としてまず挙げたのは口座やカードの情報を狙ったトロイの木馬が増えている点。正規の手続きの中に偽の記入フォーマットを紛れ込ませ、それに個人情報を打ち込ませるMan in the Browserと呼ばれる攻撃や、パスワードを入力する際にスクリーンを撮影することで仮想キーボードでの入力情報を盗み見るなど、攻撃方法の巧妙化・多様化が進んでいる。国別で見ると日本はアメリカに次いで2番目に感染数が多く、以下英国、ドイツ、カナダと続く(2013年Q1時点)。また、近年話題となっているランサムウェアについて同氏は「これまで偽アンチウイルスを好んでいたサイバー犯罪者がランサムウェアへと移行している」と分析。2013年は感染数500%増と急速に拡大しており、「年末に感染数が増加傾向にあるので、これから注意が必要となる」と語った。さらにBlake氏はグレイウェアについても言及。この攻撃はユーザーにインターネットからフリーソフトをダウンロードさせ、インストールする際に手順をわかりづらくして、有害なオプションプログラムをインストールさせるというもの。一度インストールしてしまうとアンインストールが非常に難しく、同氏は「アプリケーションは信用できるサイト以外からダウンロードしない方が良い」とコメントした。○自分の身を守るには注意を怠らないことが大切サイバー犯罪者の攻撃から個人が身を守るには、Eメールに貼られたURLや知らない添付ファイルに触れない、検索エンジンで上位に現れるサイトをむやみに信用しないなどを心がける必要がある。OSやアプリケーションのアップデートを怠らないことや、Mozilla Firefoxなど比較的標的となりにくいブラウザを使うことなども有効だという。Blake氏はさらに、パスワードの自動生成ツールや、包括的なセキュリティスイートの利用を薦めている。現在シマンテックは日本で個人向けに「ノートンセキュリティ」を展開している。同製品は細分化していた製品ポートフォリオを統合し、複数のパソコン、スマートフォン、タブレットをまとめて保護できるようにしたものだ。この製品、実は他国に先駆けて日本でテストを行い販売が開始された。Blake氏は「製品の種類が少なくなるので、売り上げに対して多少不安もあったが、予想以上の好評を得て驚いている」とコメント。今後他国へも展開していく予定だという。
2014年12月17日シマンテックは12月15日、アンダーグラウンドの市場取引に関するセキュリティブログ記事を公開した。これによると、休暇シーズンには、多くのサイバー犯罪者が、他人のお金で買い物をするとともに、アンダーグラウンド市場を利用して違法な商品やサービスを売買しようとしている。さらに、盗難データや侵害されたアカウントは、1ドル未満で入手可能なものから、攻撃インフラなど大規模なサービスは、100ドルから数千ドルで売買されているものもあることもわかった。過去12カ月に発生したさまざまなデータ侵害や店頭レジ端末(POS)マルウェアの事案を考えると、アンダーグラウンド市場には盗難データがあふれていて、価格が下落するように見えるが、市場で売買されている違法な商品の場合は事情が異なるという。また、公衆インターネットで閲覧できる違法市場がある一方、2014年はアンダーグラウンドのサイトに関する報道が増えたため、多くの詐欺師たちがインターネットの暗部に移動することを余儀なくされた。例えば、一部のフォーラムは隠しサービスとして匿名のTorネットワーク上でホストされている。また、招待者のみがアクセス可能で、かつ最近盗まれたばかりのクレジットカード情報100件など、金銭や商品の取引実績が必要とされる市場がある。このような閉じたサークル内では通常、多くの商品やサービスがより安い価格で取引されている。販売されている盗難データには、電子メールアカウント(1000件が0.50ドル~10ドル)、クレジットカード情報(0.50ドル~20ドル)などがある。多くのアンダーグラウンド市場では、データの新鮮さも保証しており、クレジットカードが利用停止になっていた場合には購入後15分以内で交換することも可能だという。シマンテックでは、アンダーグラウンド市場が活況を呈していることから、自分自身のデータやIDを保護することが一層重要になり、次の基本的なセキュリティ対策を講じることを勧めている。
2014年12月16日カスペルスキーは12日、Kaspersky Labの調査分析チームによる2015年のサイバー犯罪の傾向を発表した。同社は、2015年には特に金融機関を狙ったサイバー犯罪が増加すると見込む。従来は金融機関の利用者が標的になっていたが、2015年以降は銀行自体を対象とした高リスクの標的型サイバー攻撃が増え、ATMから直接現金を引き出す新たなマルウェアも開発されると予測する。金融機関への攻撃に関しては、直接銀行を狙う新たな標的型攻撃の傾向が見られ、例えば「遠隔操作でATMにコマンドを送り、現金を不正に引き出す」「顧客口座から不正なSWIFT送金を実行する」「オンラインバンキングシステムを不正に操作して、バックグラウンドで送金を実行する」といったサイバー攻撃の可能性を指摘。また、大半がWindows XPで稼働する銀行ATMに対する攻撃が2014年に入ってから爆発的に増加したとし、巧妙な手口で銀行のネットワークに侵入しATMをリアルタイムで不正操作する攻撃の可能性に警鐘を鳴らしている。
2014年12月12日日本版NCFTAとしてサイバー空間の脅威に対処するための非営利団体「一般財団法人日本サイバー 犯罪対策センター(JC3:Japan Cybercrime Control Center)」が11月13日から業務を開始した。昨今、標的型攻撃などを中心としたサイバー攻撃による情報流出の被害が拡大しており、特に公的機関の機微情報、企業の最新技術、個人情報などが組織的なプロ集団に狙われている。こうした被害によって、企業の社会的信用の失墜、事業停止、場合によっては企業活動の継続が困難になるなど、情報セキュリティ対策強化の必要性がますます高まっている。JC3は、産業界、学術研究機関、法執行機関それぞれが持つサイバー空間の脅威への対処経験等を全体で蓄積・共有するとともに、警察による捜査権限のより効果的な行使をはじめとする脅威への先制的・包括的な対応を可能とする産学官の新たな連携の枠組み。国内はもとより、例えば米国のNCFTA(National Cyber-Forensics & Training Alliance)などの海外の関係機関との情報共有および協力関係を構築し、深刻化・複雑化するサイバー空間の脅威の大本を特定し、被害を軽減、無効化することを目指す。賛同している企業・機関・研究者は、NECやNRIセキュアテクノロジーズ、セコム、デロイトトーマツリスクサービス、トレンドマイクロ、日立製作所、ラック、みずほ銀行、三井住友銀行、ゆうちょ銀行、楽天、インフォセック、S&J コンサルティグ、FFRI、サイバーディフェンス研究所、情報セキュリティ大学院大学、首都大学東京 教授 星 周一郎、東京電機大学 教授 安田 浩、警察庁などとなっている。
2014年11月14日大規模な災害が起きた後、周りのみんなが一つになって協力し合い、未来へ向かおうとする姿には心を打たれますが、残念ながら美しい話ばかりではなく、強盗などの犯罪が起きているのも事実です。3月17日付中日新聞(では、「略奪相次ぐ、石巻署が警戒貴金属やレジの現金、食料品」と題し、震災の混乱の中で「通行人を刃物で脅し、食料品を奪い取る事件」が発生していたことを伝えています。そこで、過去の震災時に女性がどのような問題を抱えていたのか、その対策を含めて記載している「『災害と女性』情報ネットワーク」(の記事を参考に、災害後に注意するべき点について、女性を意識した事例をまとめてみました。■暗やみで歩く際は、ブザーや笛を女性が夜道を一人で歩くのは普段でも避けたいことですが、停電になった場合、通常の夜道よりもさらに暗くなり危険度が高くなります。近所の人と集団で帰宅する計画を立てたり、家族、身内、近所の人、信頼できる男友達らに送迎を依頼するなど、対策を立てておきましょう。それができない場合は、防犯ブザーを持ち歩くこともお勧めです。特に携帯ランプに防犯ブザーがついたものは停電時にも役に立ちます。防犯グッズとして推奨されている笛も同様に有効です。これらのアイテムは、万が一、再び地震が起こって危険な状態になった場合に、自分の居場所を救助隊に知らせる役目もはたします。■いちばん頼りになるのはご近所とのおつきあい計画停電が実施されていますが、明かりのない部屋に女性が一人でいるのは不安なものです。友人数名で協力し合い、それぞれの家に集まるなど一人にならない対策を立てることが望まれます。それらが難しい場合は、ピッキング予防具や窓と窓をしっかりロックする防犯器具の設置について近くのホームセンターなどで相談し、犯罪者が侵入しにくい環境作りに努めましょう。さらに、異変があったときに近所の人に気づいてもらえるように、あらかじめ隣人や同じマンション・アパートの人たちとコミュニケーションをとっておくことが重要です。地震など有事の際の行動についても、「いちばん頼りになるのはご近所とのおつきあいだった」という例はとても多いのです。■自転車やバイクなどの盗難に注意これは、特に男女別被害としての事例ではないですが、車やスクーター、自転車に乗る場合にも注意が必要です。3月17日付けの朝日新聞()は「物資不足で被災地の盗難増加ガソリンや食品など被害」と題し、車やバイクからガソリンを抜き取られる被害が発生していることを伝えています。同様に、神奈川県開成町はホームページで(、「震災後、自転車やバイクなどの盗難事件が多発しています」と注意を呼びかけています。スクーターなどのバイクはキーロックを確実にする、自転車は、チェーンで外の柱にくくりつけるといった万全の対策をしておきましょう。■災害後に増えるDVは所定の団体に相談を前述の「『災害と女性』情報ネットワーク」のサイトには、災害後に夫や恋人からの暴力(DV)が増えたという報告がなされています。DVの問題は、身内の事情だからこそ他人に打ち明けることもできず、一人で悩んでしまいがちです。しかし同じような被害にあっている人が多くいることや、DVは社会の問題であることを認識し、一人で抱え込まずに相談できる友人や下記のような相談できる団体を当たってみましょう。「災害と女性」情報ネットワーク配偶者からの暴力(DV) 被害者支援情報女性に対する人権侵害の相談窓口(法務局・地方法務局)■女性は義援金詐欺の被害にあいやすい最後に、震災のたびに問題になるのが、義援金を利用した詐欺行為です。警察庁が今年1月に発表した「振り込め詐欺の認知・検挙状況等について(平成23年1月)」(によると、振り込め詐欺の被害にあった女性は全体の73.8%と、男性の21.8%を大幅に上回っており、女性が被害に遭いやすい傾向がうかがえます。警察庁は「振り込め詐欺」のホームページ(で、こう呼びかけています。「募金を求める電話等があった場合には、直ちに振り込んだりすることなく、相手方をよく確認し、詐欺の被害に遭わないように注意するとともに、不審な電話等があった場合には警察へ通報、相談してください」被災者支援の振り込みを求める詐欺の多くが「電話にて口座の振込先を指定してくる」うですが、なかには市役所職員を名乗り、家庭を訪問したり、募金を求めたりする者もいます。「公的機関・団体が、一般家庭等に対して、個別に電話・ファックス・訪問等によって義援金等の振込を求めることは通常あり得ない」(警視庁)ので、募金をする際には信頼できる機関かどうかを自ら問い合わせ、確認した後に行いましょう。震災の傷跡が深い今、心の傷をさらに深めないようにするために、周りの人たちと声をかけあって一つでも多くの犯罪を防ぎたいものです。(蘭景/ユンブル)【関連リンク】【コラム】ピラティス式。プチパニックを癒やすための5つの方法【コラム】健康を守る!地震発生後に気をつけること【コラム】地震で自宅に帰れない安全な帰宅行動とは!?
2011年03月28日異常犯罪を捜査するエキスパートたちの戦いを描く人気海外ドラマ「クリミナル・マインド」の第4弾「クリミナル・マインド/FBI vs.異常犯罪シーズン4」の予告編が到着した。連続放火に誘拐、死体愛好、カルト教団など、次々と起こる異常犯罪に対し、鋭い洞察力を武器に挑むFBIの行動分析課、通称BAU(The Behavioral Analysis Unit)の面々の活躍を描いた本作。全米ではすでにシーズン5まで放送され、さらに今秋には、オスカー俳優フォレスト・ウィテカー主演によるスピンオフドラマが放送されることが決まっており、高い人気を誇っている。犯罪捜査を描いた海外ドラマは日本でも非常に高い人気を誇るジャンル。キーファー・サザーランド演じる熱き捜査官、ジャック・バウアーがテロリストと戦うサスペンスアクションとして爆発的なヒットを記録した「24」に、最新の科学を駆使して現場の証拠から犯人を追いつめていく「CSI」シリーズ、同じく現場に残った被害者の骨から証拠を割り出し犯人を捕まえる「BONES」など様々な“犯罪捜査ドラマ”が放送されてきたが、そのいずれとも異なり、本作の捜査で用いられるのは“プロファイリング”と呼ばれる手法。直感でもなく科学でも法医学でもなく、犯罪者の心を読み解き、内面を暴き出して犯人を追いつめていく。BAUの若きメンバーの一人で、IQ187を誇る天才、スペンサー・リードを演じ人気急上昇中のマシュー・グレイ・ギュブラーの特別インタビューも到着!シーズンごとに新しいヘアスタイルを披露しているリードだが、マシューによると「エピソードのたびに違う髪形になっているんじゃないかな。僕の髪は伸びるのが本当に速いから、そうなってしまうんだ」とのこと。また、リードは左右で異なる靴下を履いているが、同じことをマシューも実践しているらしく「オーディションにも左右違う靴下でいったんだ。僕にとっては幸運のおまじないなんだよ。過去10年間に一度だけ、左右揃った靴下をはいていたことがあるけど、足首を捻挫してしまった。しかもカメラの前でだよ。だから、僕は二度と左右そろった靴下ははかないと決めたんだ」と意外なエピソードを明かしてくれた。シーズン4では「リードの個人的な問題がさらにクローズアップされる」とも。ちなみに、今回のシーズン4では「ビバリーヒルズ高校・青春白書」でディラン・マッケイを演じたルーク・ペリーに『トワイライト』シリーズのジャクソン・ラスボーンなどがゲスト俳優に名を連ねており、各話ごとの豪華な顔ぶれにも注目!「クリミナル・マインド/FBI vs.異常犯罪シーズン4」DVDは12月3日(金)より順次レンタル、12月22日(水)より発売開始。※こちらの特別映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY<レンタル>「クリミナル・マインド/FBI vs.異常犯罪シーズン4」vol.1〜vol.412月3日(金)レンタル開始「クリミナル・マインド/FBI vs.異常犯罪シーズン4」vol.5〜vol.712月22日(水)レンタル開始「クリミナル・マインド/FBI vs.異常犯罪シーズン4」vol.8〜vol.102011年1月19日(水)レンタル開始「クリミナル・マインド/FBI vs.異常犯罪シーズン4」vol.11〜vol.132011年2月2日(水)レンタル開始<セル>「クリミナル・マインド/FBI vs.異常犯罪シーズン4」コレクターズBOXPart1[DVD]発売日:12月22日(水)「クリミナル・マインド/FBI vs.異常犯罪シーズン4」コレクターズBOXPart2[DVD]発売日:2011年2月2日(木)発売元:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン価格:各10,500円(税込)© ABC Studios and CBS Studios, Inc.■関連作品:クリミナル・マインド [海外TVドラマ]© ABC Studios and CBS Studios, Inc.■関連記事:異常犯罪vsFBI!犯罪心理戦を巧みに描く「クリミナル・マインド」DVDを3名様プレゼントFBI vs 異常犯罪、緊迫の心理戦!「クリミナル・マインド」DVDを2名様にプレゼント骨太クライム・アクション「クリミナル・マインド」盗撮・盗聴発見器を3名様にプレゼント
2010年08月13日