意外と知らない人が多い? 炊き込みご飯を作る時の注意点

季節ごとにさまざまな食材を楽しめる、炊き込みご飯。
具材を切って、調味料と一緒に炊飯器に入れるだけで手軽に作れるのも嬉しいポイントでしょう。
しかし、一方で「炊き込みご飯は足が早い」といわれることも。特に「夏場に作って腐らせてしまった」という人もいるかもしれません。これはなぜなのでしょうか。
東京家政大学調理学研究室の加藤和子先生に取材しました。加藤先生は『炊き込みご飯に使用するにんじんおよびごぼうの細菌汚染状況』という論文を執筆しています。
炊き込みご飯は「長持ちしない」
加藤先生にうかがったところ、そもそも炊き込みご飯は「長く持たない料理」だそうです。
古い料理書にも「炊き込みご飯をお弁当に入れるのは避けるべき」と書かれています。古くから腐りやすい料理だと認識されていたわけです。
では、なぜ腐敗しやすいのでしょうか。加藤先生の論文では『セレウス菌』に着目した内容となっています。
セレウス菌は自然界に広く存在しますが、10の5乗個/g以上に増殖した場合には、人間にとっての毒を生成する恐れがあることも。
これが腐食、さらには人間にとっては食中毒の原因となると考えられます。