百日咳の患者数が急増中!乳児は突然死の可能性も…医師が緊急警鐘

(写真:アフロイメージマート)
赤ちゃんが感染し、重症化すると「死をもたらす病」になりえる感染症・百日咳の患者数が急増している。
「国立感染症研究所などが統合して発足したばかりの国立健康危機管理研究機構が4月1日に発表した速報値で、3月17?23日に全国の医療機関から報告された百日咳の患者数は458人。今年に入ってから百日咳の患者数は累積で4千100人になり、すでに昨年1年間の患者数(4千54人)を超えました」(医療ジャーナリスト)
百日咳の患者数統計は、以前は選定された小児科の報告数のみだったが、’18年からは正確な患者数を把握するため、すべての病院で報告が義務づけられている。このままいけば、現在の統計開始後、過去最悪の患者数を記録する見込みだ。
百日咳の患者急増が深刻な状態であることを受け、感染症に詳しい長崎大学高度感染症研究センターの森内浩幸センター長が本誌の取材に応じてくれた。
「百日咳は鼻の奥から採取した検体からの培養や遺伝子検査によって診断されますが、少し咳がひどい風邪だと思って医療機関を受診していない百日咳の患者も多くいると考えられるので、決して報告数=実際の感染者数だと考えないでほしいです。