「ここまでバズるとは!」漫画家・楠桂さん 夫からの不倫告白に愛人との凄絶会談…壮絶熟年離婚を描いた理由
ネームを描いて編集者に送ると、赤字で訂正箇所が指摘されて戻ってくるんです」
高校を卒業してまもなく、戦国時代を舞台にした忍者の物語『妖魔』の連載が決まった。愛知県での執筆は手間がかかったが、「絶対に東京に行かせない」という両親の意向もあったという。
絵柄が少年漫画向きだったことから、20歳のときに『少年サンデー増刊号』(小学館)からの仕事が舞い込み、描き始めたのが、マザコンの男子高校生が主人公の『八神くんの家庭の事情』だ。
「最初は読み切りのつもりだったのですが、すぐに続編を描くことになって、気づいたら連載に」
同作品はドラマ化もされた。さらに神剣を操る少年と鬼との戦いを描いた『鬼切丸』の連載も始まって仕事は順調だったが、原稿料の管理は親がしていたので、いくら自分が稼いだのかわからなかった。
「ブランド品にはあまり興味がなかったし、当時は徹夜続きで肌荒れもひどくて人前に出るのが怖く、正直、お金を使う暇もなかったんです。もう漫画しか描いていない生活でした」
母親は楠さん名義で家を建てた。7年ローンで月々の返済は50万円もあったが、繰り上げ返済して5年で完済。
高収入すぎたせいなのか、税務署による調査が……。